福岡県朝倉市の地元出版社に勤める吉瀬瑞季は、仕事に合コンと、充実した毎日を送る、いわゆる“リア充”。
だが、それは彼女の本当の姿ではなかった。
本当の吉瀬瑞季。
それは、根暗で人付き合いが大の苦手。
ひとり、家で漫画を描く事が趣味の“オタク女子”なのだ。
そんな彼女を唯一、理解してくれた人がいた。
高校時代、生徒指導の鬼として知られていた教師・井手健史。
熱血で強引で、無愛想でぶっきらぼう。
けれど、いつもひとりの瑞季に手を差し伸べ、彼女の世界を変えた。
年上の先生。
それが恋なのか、当時は分かりもしなかった。
高校卒業から数年後、再会した瑞季と先生。